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戯言置場。

小説もどきだとか詩っぽいものだとか日々の戯言だとか、そんなかんじ。文芸社より処女作「月の泉」発売中!

§ からたち野道

口紅代わりの赤い木の実で
化粧代わりにくちびる染めて
空を見上げてあなたを想う
あなたが私の隣にいない
今より辛い日が来ませんように
あなたが帰ってくるように
願掛けしながら飛び石踏んだ



からたち野道は今花盛りで
あなたのことを想い出した
泣いたら駄目よと虫が鳴いた
からたち野道は遠く続いていく
この道のずっと向こうにあなたはいるんでしょう




からたちの木に触れたら棘が刺さって
紅い血を見ながら唇を噛み締めた
大丈夫かと聞いてくれたあなたはいない
空を見上げてあなたを想う
あなたが私の傍から去った日
あんなに辛い日がどうかもう来ませんように
祈るようにまぶたを閉じた




からたち野道は垣根でできた道
たくさんの家があるのにどの家にもあなたはいない
泣いたら駄目よと沢が唄った
からたち野道は遠く続いていく
手を繋いで歩いた日 あなたは歌を歌ってた




口紅代わりの赤い木の実で
大人のようにくちびる染めて
空を見上げてあなたを想う
あなたが私の隣にいない
今より辛い日が来ませんように
あなたが帰ってくるように
願掛けしながら飛び石踏んだ




からたち野道を歩きながらあなたは草笛作ってくれた
なずなで草笛作って吹いたら
泣いたら駄目よと言われた気がした
からたち野道は遠く続いていく
この道を走って 走って
あなたの元へ駆けていきたい




春の温かな陽だまりの中一人でからたち野道を歩く
いつも二人で歩いていたのに
梢の花を摘んで棘が手に刺さったことがあったね
泣きべそかいて困らせちゃった
あの日も季節は春だったね




からたち野道は今年も花盛りで
あなたのことを想い出した
泣いたら駄目よと虫が鳴いた
からたち野道はあの日から何も変わらないのに
私の傍にはあなたがいない
あの日と同じ笑顔で笑う
あなたに会いたい 駆けて行きたい
会いに 会いに 会いにいきたい…




すごく好きなんだけどどういう意味なんだろう?
反戦ぽいのはわかるが。
と思ってググったんだけどあんま納得できるサイトがなかったので自分で考えてみた。
だいぶ創作混じっててすみません。
ちなみにからたちの実は柑橘系で、赤くはないよ。
なので「木の実」にしてみました。
登場目線は女の子でしょうが、相手は父親なのか兄なのか近所のお兄さんなのか。
どちらにしても切ない。




からたちの花言葉。
「思い出」「温情」「泰平」

(木)「悠揚とした」
(花)「貞節」「相思相愛」

この歌が「からたち野道」であることがなんとなくわかる気がする。
きっとからたちじゃなきゃ駄目だったんだろう。
どうでもいいけど僕はずっと「からたちの道」だと思ってました。
よくある勘違いだよね!



このまま大地震が起きて
日本という国が消えたら

遠い遠い昔にね
二回原爆を落とされて
一つの島を焼き野原にして
永遠の反戦を誓った小さな国があったんだよ
けれど地震で消えてしまった
海の底に沈んでしまった
他の国の土地を奪って
生き延びようとしなかった
小さな国があったんだよ

そう語り継がれていくんだろうか。
哀しい哀しい物語として。
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2011/04/26/Tue 20:10:50  未分類/CM:0/TB:0/
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